枯れ落ち葉を集めてペレットを作ればどうなる?
   葉の細胞壁のリグニン、セルロースは脆弱で、
   ランのコンポストとしては、直ぐに材木腐朽菌から
   分解されて・・・耐久性に問題がある。
   樹皮なら、外皮の細胞が混ざるから、
   2,3年の耐久性がある。

  形成層のみでペレットを作ればどうなる?
    ものすごく養分に富んだものが出来る。
    しかし、それは、あまりにも材木腐朽菌の
    繁殖分解が早く、コンポストには向かない。
    活力剤になってしまう。

   フランスに自生するヨーロッパ松の
   形成層からの抽出成分で、
   近頃、オチンチンを元気にさせる薬が出来た。

  そういう元気の元の成分が、
   SUGOI-ne2号ゴールドに含有している。

  だからSUGOI-neと命名した。
SUGOI-neの驚愕の生育の謎を解くカギ
 SUGOI-neと関係ないように見える。
 実はSUGOI-ne開発には、この豆モヤシ、サクラ、桃の促成枝物、ヒヤシンスの水栽培が含んでいる。
 SUGOI-neは、なぜ生樹皮で製造しているのか?
 なぜ木部でなく形成層を含むブナ、ナラ、コナラ・・・アカマツ、カラマツで製造しているのか。
 この形成層の養分と豆モヤシの原料の大豆に貯蔵されている養分。
 枝に貯蔵されている養分で開花する促成枝物のサクラ、桃の花枝。
 球根に貯蔵されている養分で開花するヒヤシンス。
 種子、枝、球根。
 これを作るに葉があった。
 光合成する葉があった。
 みな枯れ落ち葉になった。
 枯れ落ち葉になる前に、種子、枝、球根にほとんどの養分を移行させた後に枯れ落ち葉になる。
 だから、水を与えれば・・・この養分で豆モヤシとなる。
 水に浸けて温度を与えればモモも、サクラも切られた枝で咲く。
 球根に水を与えただけでヒヤシンスは咲ける。
 カギは「貯蔵養分」である。
 
 この貯蔵養分こそ炭素循環の一つのステージを構成する光合成の産物である。
 澱粉由来の成分が含んでいる。

 エネルギー源が含んでいる。

 枝の形成層には、樹木がセッセト働いて蓄えた養分、成分がある。
 この養分、成分を含有するコンポストを作るために、
 SUGOI-neは生樹皮を使用している。

 植物が生育するに必要な全成分を含有するのが形成層である。

 この講座では頻繁に「枯れ落ち葉」と記してきた。
 しかし、枯れ落ち葉には前記したように、落葉する前に、
 種子に、球根に、枝に養分を移行させるから、ほとんど残っていない。
 残骸である。
 それでも、細胞を形成するリグニン、セルロースは残骸成分として残る。
 高分子の炭素化合物である。
 炭素を含むから燃える。
 焚き火だ、焚き火だ・・・落ち葉焚き。
 童謡にも歌われる。
 これを「激しい燃焼」と呼ぶ。
 枯れ落ち葉の炭素化合物を微生物が分解するのを「静かな燃焼」と呼ぶ。

 ランが自生地で枯れ落ち葉の中で生きるのは、
 この静かな燃焼のエネルギーで生きている。
 前記の豆もやしは、大豆(種子)の炭素化合物などを静かに燃やして・・・モヤシまで大きくする。
 だから・・・モヤシ・・・・燃やす・・・燃やし・・・・という。

 この枯れ落ち葉のリグニン、セルロースを分解するのは材木腐朽菌である
 乳酸菌、酵母菌では・・・貧しい枯れ落ち葉を分解できない。
 乳酸菌、酵母菌が繁殖するのはもっと窒素が多い・・・糖、蛋白質多いものである。
 だから腐葉土を作るとき枯れ落ち葉に米糠を加えたり、鶏糞を加えたりする。
 そうすると醗酵し、腐敗して腐葉土になる。
 これは炭素循環ではなくて、窒素循環である。

 ラン栽培では、ここが問題になる。
 ラン菌はリグニン、セルロースを分解する材木腐朽菌である。
 ランの自生している場所には、材木腐朽菌が枯れ落ち葉を分解した糖、糖質が存在する。
 ラン菌がランに、植物にエネルギー源としてセッセと運ぶ。
 
 SUGOI-ne。
 生樹皮を使う。
 ここに宇井清太の苦心が隠されている。
 弱った株を急激に元気にさせるには・・・・どうすればよいのか。
 ラン菌が作り供給するリグニン、セルロース由来の糖、糖質のみでは、
 急激な回復は難しい・・・。
 枯れ落ち葉のペレットでは・・・回復は難しい。
 樹木の木質部は細胞の死骸で枯れ落ち葉と同じだから・・・木質ペレットでは・・・回復は難しい。

 ここまで書けばSUGOI-neをご理解いただけるはずである。
 生の樹皮の形成層には、前記したように植物の生長、活動に必要な全成分が含まれている。
 傷まで直せるホルモンまで含んでいる!
 だから接木も出来るのであるが・・・・・
 昔、東北地方で冷害で飢饉になったとき・・・・・松の皮を剥いて・・・・
 分厚い松の形成層で餅を作って飢えを凌いだ・・・・哀しい実話であるが、
 松の皮・・・形成層には養分が蓄えられていることを知っていたのである。
 雪の降る山の鹿は・・・冬に広葉樹の樹皮を食べる。
 そこに栄養があることを知っているのである。
 
 そういうことで、SUGOI-neは、枯れ落ち葉よりも・・・・
 より多くの養分、成分を含むようにしたものである。
 だからこそ、ラン菌も大繁殖し、自生地を短時間に鉢内に再生できる。
 ラン菌が繁殖しない期間は、形成層の成分が潅水の水に溶けて、
 ランの組織から吸収される。
 だから、根のない株でも急激に元気になる。

 キイポイントは・・・・貯蔵養分、成分である!!

 水ゴケ、バーク、軽石、ヤシ繊維、杉皮繊維に・・・・貯蔵養分はない。
 直ぐに肥料を与えなければならない。
 ところが、ランが最も欲しいのは糖、糖質であって、窒素ではない。
 しかし、人間は植物に、この糖を与えることが出来ない。
 根に砂糖、ブドウ糖を与えても吸収できない。
 糖、糖質の液肥を作れない。
 土壌に砂糖水を与えても植物が吸収できない。
 それで糖を含む液肥を開発できないのである。
 水ゴケに肥料を与えてもなかなか元気に回復市内のは、エネルギー源でないからである。
 肥料では光合成の不足を補うことは出来ない。
 だから作落ちする。
 株分け後、急激に衰弱する。
 独立自養植物でないランの哀しさである。
 ラン栽培の盲点は・・・ラン菌の発見を疎かにしてきたことである。
 菌根植物としての特異性を無視してきたことである。
 
 菌根植物は・・・・菌の力を借りて糖を吸収出来るように進化した。
 光合成の負け組みのランが、生存するために見つけたウラワザである。
 病害菌にもなる菌をパートナーにした捨て身のバクチだったのかも知れない。
 SUGOI-neは、この捨て身の進化を、鉢内に再生するコンポストである。
 
 

 

            
 豆モヤシ
   サクラ、桃の促成枝物
       ヒヤシンスの水栽培
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